集合研修はeラーニングで置き換え可能って本当?-研修のメリットとeラーニング最新活用事例を徹底解説!

集合研修はeラーニングで置き換え可能って本当?-研修のメリットとeラーニング最新活用事例を徹底解説!
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社内研修といえば、かつては集合研修を意味していました。しかし今は、eラーニングの利用が注目を集めています。そこでこの記事では、研修の意味や目的・種類・集合研修のメリット・デメリットと共に、eラーニングの具体的事例を紹介しながら、社内研修の今後について考えていきます。

Contents

研修とは?eラーニングとの違いを解説

研修とは、新たな知識やスキルを会得し実践に活かすための講座のことです。社内研修にあてはめると、担当業務を責任を持ち遂行するための社内の人材育成のひとつであると言えます。社内研修の目的は、研修生のスキルを向上させて会社のお客様や社内の人々へより優れたサービスを提供することです。それが結果的に業績をアップさせ、会社が組織として社会で存続できるようになります。社内研修について思いを巡らすと、講師や場所の手配、開催日時や資料準備など周辺事項ばかり思い浮かんでしまうかもしれません。しかし、本来の目的を忘れることなく、研修の主催者が講師や研修生と目的を共有することによって、社内研修は本来の力を発揮します。つまり、まずは研修担当者が研修の意味を理解することが重要なのです。そしてeラーニングと異なり研修は人が行うため講師によって教え方にバラツキが生じます。これは研修の特徴ではありますが、大きなデメリットにもなります。例えばサービス業では教え方にばらつきが生じると店舗・拠点ごとのサービスの質の大きな差が生じ、結果的に顧客満足度に大きく影響します。このような業態の場合は集合研修などではなくeラーニングを用いることでバラツキを改善させることができるでしょう

様々な研修の種類を紹介!eラーニングとの比較とメリット

研修には大きく分けて3種類あります。OJT (On the Job Training) 研修、OFFJT (Off the Job Training) そして自己啓発 (SD / Self Development)です。

まずOJT研修から説明します。OJT研修とは、職場で上司または先輩の下でアドバイスを受けながら、担当業務を実施する研修のことです。実践で知識やスキルを習得し、任せられるようになるまで指示やチェックを細かくもらいます。実際の業務に取り組みながら学べるので、仕事を覚えやすいという利点があります。また会社にとっても外部講師を呼ぶ必要がないため、コストを抑えることができます。しかし、マンツーマン指導になるため相手と相性が悪かったり、指導担当者の質がバラバラだったりすると、習得に個人差が出ることもあります。eラーニングはこの点同じ教材を用いることでバラツキは生じないというメリットがあります。

次に、OFFJT研修についてです。これはオフィスを離れた場所で行う訓練で、集合研修も含まれます。OFFJT研修には2種類あり、階層別研修と職種別研修に分けられます。階層別研修は、年齢や役職ごとに実施される研修です。例えば新入社員研修では、名刺交換の方法やお客様との接客方法を学ぶマナー研修、報告・連絡・相談といった職場でのコミュニケーションを学ぶ研修があります。次に、中堅社員が対象の研修では、リーダー補佐として成長するためのフォロワーシップ研修や、OJT指導について学ぶトレーナー研修があります。さらに管理職になると、組織を管理するためのマネジメント研修や、部下を引っ張りチームとして成功するためのリーダーシップ研修があります。また、部下の話に耳を傾ける傾聴トレーニングや、的確にアドバイスをするためのコミュニケーション術を学ぶコーチング研修もあります。

一方、職種別研修は担当業務ごとに実施される研修です。例えば営業研修では、お客様への商品の説明、売上の取り方、数字の伸ばし方などを学びます。技術研修では、エンジニアが工場内で作業工程を勉強するほか、営業担当者が商品技術をお客様に説明するための研修も含まれます。そして、海外展開をしている会社では、英語学習や外国でのビジネスマナー習得などグローバルな人材を育成するための研修が実施されています。このように様々な利点のあるOFFJT研修ですがデメリットとしては多額の費用や手間がかかることがあります。この点eラーニングではコストはeラーニングツールの導入コスト以外に発生せず、比較的少額の費用で様々な研修を行うことが可能です。

最後に自己啓発について説明します。これは就業時間外にスキルアップを目的に、自主的に勉強をすることを意味します。関連する書籍を読んだり、社外のセミナーを受講したりeラーニングなど通信教育を受けたりすることです。職種に直結する資格取得のために勉強する場合は、会社から通信教育などの資金補助がされることもあります。自己啓発は知識や視野を広げることができるので個人の成長だけでなく、会社にとっても望ましいことなのです。もちろん自己啓発についてはeラーニングでもっとも進んでいる分野であり、むしろeラーニングで行うほうが大きなメリットのある性質がある研修と言えるでしょう。

集合研修の実態とメリット・デメリットを解説!

では集合研修についてその内容と、実施する上でのメリットとデメリットを紹介します。集合研修には、講義形式・ケーススタディ・ロールプレイング・ディスカッションといった内容が含まれます。まず講義形式は専任の講師が複数の研修生の前で業務に関する講義を行い、主に知識伝授を目的としています。外部の講師派遣会社にお願いをすると、講義内容が体系的にまとめられているため、質の高い講義を提供することができます。次にケーススタディは、仕事の現場で実際に起こった事例をもとに、どのように問題解決をしていくか研修生同士で考えていきます。そしてロールプレイングでは、例えばお客様と店員など役割を演じながら接客の練習をして、気づいたことをお互いに話し合います。ディスカッションでは、ひとつのテーマについて意見を論理的に伝え、議論する能力を身に着けます。

集合研修のメリットは3つあります。1つ目は、体感型であるので理解がしやすいということです。例えばロールプレイングで接客研修をした場合、距離感や言葉遣いなどお客様が不快に感じるポイントに気づきやすくなります。お客様の気持ちに敏感になるので、業務への理解を深めることができます。2つ目は、社員のモチベーションアップです。社員同士のコミュニケーションが活発になるので、仲間同士のつながりや信頼関係が生まれやすくなります。助け合えたり、刺激し合える仲間がいると仕事への意欲につながっていきます。3つ目のメリットは、講師から直接フィードバックをもらえる点です。疑問に感じたことをその場で聞くことができ改善点をアドバイスしてもらえるので、気づきが増えます。

一方、集合研修のデメリットとしてコストがかかるという点があります。講師手配や場所の確保、講師や研修生の食事の用意、資料の準備などが必要になります。新入社員が多く中途採用がほとんどいない時代では、研修が一度で済んだので集合研修でも問題はありませんでした。しかし現代は転職者が多いため、一年の間に不定期に中途採用者が何名も入社してきます。そのたびに集合研修をしていては、お金も時間も負担が多くなります。また、研修をお願いする講師が毎回違えば、内容が同じでも質に差が出るというデメリットもあります。

eラーニングを活用した最新研修事例を紹介!集合研修はeラーニングで置き換えよう!

時代の変化を背景に、集合研修のデメリットをカバーするため社内研修としてeラーニングを導入する企業が増えてきています。そこで実際に取り入れた事例をいくつか紹介していきます。

まず、ClipLine株式会社の提供する「ClipLine」(クリップライン)では、「JR東日本スタートアッププログラム2018」※にて国内外の鉄道整備技術者へ、鉄道車両をメンテナンスするための技術の動画配信が実験されました。技術が正しく伝わることによって、品質が上がり列車の安全性が向上に寄与していきます。
※JRグループによるベンチャー企業のアイディアを活用するプログラム

また、海外駐在者にeラーニングを提供している企業があります。海外赴任生活では、現地の文化に慣れることから始まります。言葉だけでなく、社会のルールやマナーを覚えて適応することが最優先となります。すると目の前のことにとらわれてしまい、自分のスキルや知識を伸ばすことに意識を向けにくくなります。その駐在者の声をヒアリングし、遠隔でeラーニングを会社負担により実施したところ、「インターネットさえあれば学べる」「何度も視聴できるので便利」と好評を得ました。海外駐在者は、現地の管理者として駐在するケースが多いのですが、マネジメントの経験が乏しいと苦労してしまいます。そこで基礎知識をeラーニングで学習することによって、経験不足をカバーすることに成功しました。

また、人材派遣会社でもeラーニングを利用しています。社員だけでなく各地で働く派遣スタッフも含めた全社員を対象に、スキルアップを目的にしたeラーニング教育を提供しています。スマートフォンからアプリでアクセスすることができるため、通勤時間など隙間時間で利用できるので便利、と好評を得ています。

大手の製薬会社でもeラーニングによる教育を積極的に採用しています。事業が拡大し従業員数が増えるなかで集合研修が難しくなったことを受け、eラーニングを導入しました。その後1年で延べ1万人が利用し、集合研修と比べて約10倍の教育を社員に提供することに成功。大幅な研修コスト削減につながりました。また、MRの認定試験にもeラーニングによる研修を実施しており、100%の合格率を誇っています。MRや人事部だけでなく、独自にeラーニング研修を採用する部署が増え、今では社内全体にeラーニングが広まっています。

ある外食産業でも社員教育にeラーニングを利用し、アルバイトの定着率を向上させました。チェーン店を全国展開しているため、全従業員を対象にした集合研修は大変困難でした。そこでスマートフォンで閲覧可能なeラーニングを空き時間に勉強し、さらにその内容を上司がチェックすることで学習意欲を向上させることができました。

結局eラーニングと集合研修のどちらが良いのか?メリット・デメリットとこれからの研修を解説

今後はeラーニングと集合研修の双方のメリットを利用して、内容を組み合わせた研修を作ることが重要です。eラーニングは、基礎知識の習得に非常に有効です。しかしそれだけではモチベーションを継続することは難しいでしょう。そこで、必要に応じてケーススタディやロールプレイングなど、研修生同士の交流が生まれる研修を取り入れることでコミュニケーションが生まれ、モチベーションアップにつながります。また、eラーニングで学んだ内容を上司が管理し、評価することも研修生の成長意欲につながります。つまり、テクノロジーと人との関わりの双方を取り入れた研修が、今後は必要になっていきます。

研修をeラーニングにするために必要なこと

社内研修にはさまざまな種類があることがわかりました。それぞれメリット・デメリットがあるため、研修の目的を理解した上で研修内容や方法を決めることが大切です。ここで紹介した内容を参考に、ご自身の会社や部署にぴったりな方法をぜひ見つけてください。

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